残念な日本の一般的な裾仕上げ。
インテリアの仕事をしている関係でいろんなお宅や、モデルルームなどを見る機会があります。
どこのお宅やショールームも家具から小物まで綺麗に設えられているんですが、ここにもう少し気を使えばよくなるのに・・・とプロ目線で思うところが多々あります。
それが、カーテンの仕上げ方。似たような二つの写真ですがどこが違うかわかりますか?


・カーテンの裾の仕上げ方でこんなにも見え方が違う!!
生地が違う!!!と思った人も正解ですが、カーテン裾の仕上げ方が、この二つの写真で違うところです。どちらの写真のカーテンがが綺麗だとおもいますか?
残念ながら1枚目の写真が、日本のカーテンレースの一般的な30mm三つ折りと呼ばれる仕上げ方です。
確かに、この仕上げがもっとも縫製も簡単で製品的には丈夫な仕上げになります。一般的なミシンでできるというところもこの裾仕上げが流通している理由でしょう。
国内ブランドでオーダーカーテンを作り裾仕上げを指定しないとこの裾仕上げで縫製してきます。
・日本の常識、海外の非常識。
一方、2枚目の仕上げは輸入ブランドなどでオーダーカーテンを注文すると標準で仕上げられてくる仕様で、メローロック製法と言います。
私はこの仕上げがもっともカーテンを美しく仕上げだと思います。これと似た仕上げにウエイトテープ仕上げがありますが、これも同じくカーテンが美しく見える仕上げです。
もちろん、日本でオーダーカーテンを作る場合でもこの製法で仕上げることは可能ですが、この仕様があることをわざわざ教えてくれるようなところはありません。
結果として、1枚目の写真のような仕上げのカーテンが仕上がってきて収められることになります。
・神は細部に宿る。
神は細部に宿る。という言葉がありますが、デザインの世界だけのみならずビジネスの世界でも一般的に知られた言葉だと思います。
カーテンの世界でもそれは同じですが、少しの違いが大きな違いとして空間の質に現れてくると思います。
カーテンを買うときには、裾の仕上げ方について少し考えるとより良い空間を作ることができます。ぜひ、参考にしてください!
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